どうもGenki(@GecchoM)です。
私は先日ついにFIREを達成し、現在はベトナムにプチ移住中の一般男性です。
数日前に非常に魅力的な低コスト投資信託が日興アセットマネジメントから爆誕しました。
その名も「Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)」です。

現在Twitterを始め、SNSでめちゃくちゃ話題になっています。
噂によると、S&P500のリターンを上回っていて、さらに低コストだというんです。
ということで、今回はTracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)がどういう商品なのかを紹介していきたいと思います。
- Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)ってどんな投資信託?
- 本当にS&P500超えるパフォーマンスなのか?
- 知っておくべき注意点
- この投資信託を買うべきかどうか


Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)ってどんな投資信託?
当投資信託について理解するためにはまず、S&P500配当貴族指数について知っておかなければなりません。
なぜなら、当ファンドはこのS&P500配当貴族指数への連動を目標とした商品だからです。
S&P500指数の構成銘柄のうち、 25年以上にわたり連続増配を行なっているかつ、時価総額31億ドル以上の企業の株式で構成される指数
ちなみに日本で25年以上増配を続けている企業はほぼありません!
また、構成銘柄は、前年の配当実績をもとに、原則として毎年1月に見直されます。そして、銘柄を時価総額加重平均ではなく、均等配分とすることが基本であり、年4回構成比率のリバランスが行われます。
現在の銘柄数は、64銘柄です。

項目 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
設定日 | 2022.10.28 | |
運用管理費用 | 0.1155%(税抜0.105%) | 購入時手数料0円 |
取扱証券会社 | SBI・楽天・マネックス証券 |
実は、S&P500配当貴族指数に連動する投資信託は既に存在してはいますが、信託報酬は0.50%~0.60%(税抜)とかなり高めです。
項目 | Tracers S&P500配当貴族指数インデックスファンド | SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン | 野村インデックスファンド・米国株式配当貴族 |
---|---|---|---|
信託報酬 | 0.1155% | 0.605% | 0.55% |
ちなみにオルカンは、0.1144%なので、現在人気の低コストインデックスファンドと同じくらい低コストに抑えられているということで、運用管理費用の観点だと合格点です。
構成銘柄
S&P500配当貴族指数の構成銘柄トップ10は以下の通りです。

シェブロン、エクソンモービル以外は、あまり馴染みのない企業が多いと思います。
しかし、S&P500配当貴族指数の現在の構成銘柄の半分以上は、40年以上にわたり増配を続けているそうです。

それだけ増配を続けているということは、財務が安定していると言えます。
なぜなら、景気が悪化したとしても配当金を出せるほど利益を安定的に出し続けているということになるからです。
現在のようにインフレが進み、金利が上がり、株式の魅力が低下しているときにこれらの銘柄は、投資する選択肢の一つになる可能性があります。
セクター割合
こちらは、S&P500配当貴族指数とS&P500のセクター割合ですが、S&P500はテクノロジー系企業の割合が23%を占めている一方、配当貴族指数の方は、テクノロジーが1.54%と最も少なく、資本財・サービスと生活必需品が多くを占めていることが分かります。



S&P500超えるパフォーマンス?
こちらは、1999年12月末から2022年7月末までのS&P500とS&P500配当貴族指数のトータルリターンを比較したものになります。
なんとこの期間を見ると、S&P500配当貴族指数は、圧倒的にS&P500を上回るパフォーマンスとなっています。

そして、2000年以降の年間騰落率の推移を見ると、S&P500配当貴族指数は、S&P500指数の上昇局面で同等のパフォーマンスとなっていることが確認できます。
また、下落局面では、構成銘柄の安定的な配当などによる底堅さが発揮され、相対的に下落が抑制されており、こうしたことが中長期での良好なパフォーマンスにつながっていると考えられます。

実はTwitterでこちらに関して審議が問われていて、これが本当だとしたらS&P500の存在価値が薄れてしまうと言われていました。
ということで、他の期間ではどうなのかを検証してみました。また、他の米国高配当ETFとも比較してみました。
実は、S&P500配当貴族指数に連動するNOBLという米国ETFが存在しています。
ちなみにこちらのETFは、まだ日本では購入できません!
そのETFのデータを用いて、S&P500と他の米国高配当ETFのVYM,SPYD,HDVとトータルリターンを比較してみます。
こちらは2016-2022年における上記4つのETFのトータルリターンを表しています。

順位 | ETF | トータルリターン |
---|---|---|
1位 | S&P500 | 117% |
2位 | NOBL(S&P500配当貴族指数) | 109.4% |
3位 | VYM | 99.5% |
4位 | SPYD | 84.4% |
5位 | HDV | 80.9% |
先ほどの1999年からのデータだと配当貴族指数の方が圧倒的に上回っていましたが、2016年からだと、S&P500配当貴族指数はS&P500に負けてしまいます。
しかし、このGAFAMを中心としたテクノロジー系企業が爆伸びしていた期間にここまで食らいついているのは、流石と言わざるえません。
さらに他の米国ETFと比べると最も良い成績となっているという点も注目すべきです。
さらに年初来の成績を見ると、米国高配当ETFには劣りますが、S&P500と比べると10%も下落は抑えられています。

知っておくべき注意点
S&P500配当貴族インデックスということで、分配金が出そうな雰囲気を感じますが、投資信託内で自動再投資されるので、出ません。
ですので、こちらの投資信託を持っても配当金生活はできません。
飽くまで、通常の投資信託と同様、お金が必要になった場合に、取り崩す必要があります。
やはり確実なキャッシュフローとして、分配金が欲しいという方は、こちらの投資信託ではなく、VYMのような高配当ETFを購入することをおすすめします。
この投資信託を買うべきかどうか
結論から言うと、買っても良いと思います。ただ、ポートフォリオのメインで持つべきではないと考えています。
こちらの商品は、低コストで決して悪い商品ではないが選定基準が厳しく64銘柄しかないので分散効果が弱いからです。
ということで、S&P500配当貴族インデックスは、S&P500、オルカン、VTIなどのサブ的な役割で買うのが良いのかなと思います。
何故なら、S&P500やオルカン、VTIなどのインデックスは、時価総額加重平均を採用しているため、構成銘柄の時価総額が大きい企業ほど保有割合が多くなります。
そのため、指数は違えど、構成銘柄の上位10社を見ると、GAFAMなどのテクノロジー系企業が大半を占めており、少数の特定銘柄に偏ってしまいます。



つまり、前回の動画でも話したようにGAFAMなどのパフォーマンスに左右されやすいということになります。

しかし、S&P500配当貴族指数は、同じS&P500銘柄の中でも、連続増配企業、かつ、均等配分ということで、先述したインデックスとは全く異なる性質を持ちます。
そのため、両方保有することで分散効果が高くなることが期待されます。
例えば、2014年に
- S&P500に連動するVOO
- S&P500配当貴族指数に連動するNOBL
- VOO&NOBL(7:3の割合で保有)
上記のパターンでそれぞれ$10,000を投資した場合、最終金額はこちらのようになりました。
最終金額は、両方に投資していた場合は、NOBLだけで保有する場合よりも多くなり、VOOだけで保有する場合とほとんど変わらないという結果になりました。
さらに最もリターンが低かった年のリターンを見ると、VOOのみで保有した場合と比べると、2.6%も下落率を抑えることができています。


まとめ
- Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)という低コスト投資信託が爆誕
- 切り取る期間によっては、S&P500以上のリターン
- 2016年以降は、S&P500と同等のリターン
- 基本的にS&P500より下落耐性は高い
- S&P500などのインデックスファンドのサブとして保有がオススメ
- 分配金は出ないので注意
ちなみに私は、性格上ポートフォリオをシンプルにしていきたいという考えがあるため、S&P500一本で良いかなと思っています。
以上です!
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